防犯カメラの限界


なんとも後ろ向きなタイトルですが、もう何年も思い続けてきたことです。

監視カメラにも4K画素の製品がぼちぼちと発売され、H265の高密度圧縮や60FPSの滑らか動画に様々な検知機能、技術の進歩は止まりません。

AI(ディープラーニングも含めます)による顔認証も海外の空港などで実際に運用されています。何千、何万という人混みで個々の顔を識別しデータベース化、瞬時に対象者を判別します。

ただしこれらの機能が人間にとって都合よく動作するには、理想的な環境であること、が条件になります。

 

その最もわかりやすい例が、

カメラが写す画角内に人間が入り込んだことを正確に検知する。

実はこの単純な命題に対する答えはまだありません。今の技術ではどれだけ高額なシステムを設計しても、必ず何かしらのムラが発生します。ここで言うムラとは、空調が効いた室内限定、ある程度の誤検知は受け入れる、夜間と昼間で感度が異なる、などの制約が出てしまうということです。

人間を検知するセンサと言えば人感センサですが、こちらでも説明したとおり、周囲の温度に感度は左右されます。夏場は室内でも人間の体温に近い、もしくは超える温度になることは珍しくありません。屋外でも直射日光が当たるアスファルトの上などはやはりかなりの高温になります。

動体検知はそもそも人間を検知するものではありません。画像の変化を検知するものなので、どうしても誤検知は避けられません。画面の片隅で動いたものを検知すべく感度を上げれば、小動物やレンズの近くを飛び回る虫に反応します。特に夜間の屋外では顕著になる傾向があります。

プロ用の高額なカメラでは検知対象となる範囲を指定したり検知対象物の大きさを設定することも可能ですが、ある程度の誤検知はやはり避けられません。

現実的には、気温が下がる夜間は人感センサで、日中明るくなったら動体検知を使用するのが理想的でしょうか。この場合、昼夜で検知のメカニズムが異なるため、なるべく同じ条件で検知するよう実験や確認作業は念入りに行う必要がありそうです。IPカメラではCGI送信エージェント(クライアント)を設置することでこのようなことが可能です。