
防犯用としてダミーのカメラを設置する場合もあります。
ダミーといっても本物に近い価格のものもあります。
さて本物とダミーは見分けがつくものでしょうか。
プロならちょっと見れば偽物はわかる。と言い切れるでしょうか。
以下、偽物を見分けるポイントとしてよく語られる4つの観点から考えてみます。
1. カメラに付いているLEDが点滅しているとダミーカメラ
LEDの光り方では区別はつきません。
IPカメラのLEDの点灯パターンにRFCのような国際規格はありません。
動作状態をパッと見で容易に判断できるようメーカーごとに点灯パターンに意味を持たせています。
私が知る限り、正常動作時は点灯か消灯。何らかの異常発生時に点滅。というパターンが大半です。
では「点滅が異常を意味するなら、少なくともカメラとしては機能していない」と言い切れるか?
言い切れません。何らかの異常とは例えば以下のような例です。
1. ネットワークーケーブルが抜けている。
2. SDカードに録画する設定にも関わらず、SDカードが挿入されていない。
3. メカ駆動部の脱調。Pan/Tilt駆動を行うためのモーターが動かす歯車の噛み合わせが外れている。
* 詳細はメーカーごとに異なるのであくまで例です。
他にもいろいろありますが、少なくとも1.や 3.の場合、撮影と録画という動作自体には何の影響もない場合がほとんどです。
また、カメラによっては意図的に点滅させることも可能です。
現在販売されているIPカメラは、通常動作時のLED点灯状態をユーザーが選択できるものが多いです。
点灯させておく/消しておく、いずれかが選択できるようになっています。
上の選択可能という事実から、1秒ごとにLEDのOn/Offを繰り返すCGIコマンドを送信し続ける。
みたいなデーモンをネットワーク内にしこめばダミーでも故障でもないのにLEDが点滅するカメラとなります。
*私自身、不審者を攪乱する意味でこのような設置をしたことはあります。
2. 配線が見当たらない
バッテリー駆動のIPカメラは存在します。さらにそれが無線機能を持っていれば配線は必要ありません。
たとえば旅行などの一時的な不在時だけ防犯用に設置するという人は実際にいます。
ただし機種はかなり限られるので、知っている人にはわかってしまうと思います。
3. カメラが恐ろしく安っぽい
個々の主観によるとは思いますが、本物のカメラでも恐ろしく安っぽいものはあります。
製造メーカーさんに申し訳ないのでどれとは言いませんが。
4. 屋外に屋内用カメラを設置している
良く見ないと(=凝視しないと)屋内用/屋外用を私は見分けられません。
また、予算の都合や勘違いからこのような設置をしてしまい、運よく何のトラブルもなく運用できてしまう例は実際にあります。
ちなみに私は設置や運用でお金をいただいていますので、プロフェッショナルです。
しかし本物と偽物を見分ける自信は、正直それほどありません。わかる場合もあるとしか言えません。